『これからを稼ごう』 -堀江さんの先見性とICOの意義-
TOMTA(トムタ)です。
堀江貴文さんの『これからを稼ごう ‐仮想通貨と未来のお金の話‐』を読みました。堀江さんによる暗号通貨の著書であり、監修はあの大石哲之さんだったので発売前から注目していました。
おそらく暗号通貨初心者に向けた内容ですが、随所に堀江さん独自の主張が散りばめられているので面白いと感じました。
ちょうど今、電車の車内広告にも出ており、もっと多くの日本人に読んでもらいたいです。「ビットコインは危ないもの」という未だに変わらない大衆認知を蹴散らすきっかけになればよいと思いました。
◆堀江さんの先見性
この本で改めて堀江さんの先見性の凄まじさを感じました。
数年前から堀江さんは、「日本で仮想通貨が流行るきっかけは投機」と明言していました。記事やNewsPicksのコメント欄でも何度も明言していたのを僕も覚えております。
本の中には書かれていませんが、「ビットコインのバブルに乗り遅れた日本人が、日本発の暗号通貨Monacoinで次のバブルを狙う」的なことを予言されており、その影響で僕も少しだけMonacoinを買った記憶があります。
そして、2017年のバブルは日本人が主導し、堀江さんの言う通り仮想通貨は日本人の投機性に一時的に火をつけました。他国に比べて日本人のアルトコイン購入比率が高かったのも予言通りといった感じです。
本の中に、「金儲けだけを目的として買った人たちの大半は、買値の3倍ぐらいの時点で売ってしまっただろう」と書かれていました。僕もその通りの行動をしてしまっています。Monacoinに関してはなんとなく買っただけなので、買値の4倍で売ってしまいました。その後、200倍になったのに。
堀江さんはイーサリアムのICOにも参加しています。イーサリアムのコンセプトを知った時、「想像するだけで凄まじいものがある」と感じたといいます。
堀江さんのように先見性がある人は、圧倒的に情報量・知識量が多いのだと思います。インターネットの課題やブロックチェーン技術、スマートコントラクトなど様々なことを理解できていなければ、イーサリアムが凄さはわからないはずです。
また、富裕層は徹底的に歴史を学ぶと聞きます。本の中でもお金の歴史に触れており、歴史を知っているから少し先の未来まで見えているのではないかと思いました。
◆ICOの本当の意義
ICOの意義について新たな観点に気づかされました。堀江さん以外に言っている人がいるかはわかりませんが、とても説得力のある理屈だと思いました。
堀江さん曰く、
「ICOの意義は議決権の無いこと」
だと言います。
近年GAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)のIT巨大企業の独占状態になっています。なぜなら、有力なベンチャー企業が生まれてもGAFAに買収されてしまう現状があるからです。
本来は自由競争であるIT業界の寡占化が進んでおり、競争の中でこそテクノロジーが進化するはずなのに。
こうした現状を解決する一つの手段として、買収されることのないICOを駆使した企業が世界を一変させるゲームチェンジャーになるという展開はとても納得しました。
他にも気になったのは「トークンを生み出すことは比較的簡単」といった内容です。独自トークンを発行できるレベルのスキルを身に付けたいという目標ができました。
また、「仕事や機会を奪うのは、テクノロジーではなく、人々が勝手に作り上げた幻想」という言葉はとても響きました。
これまで堀江さんの著書を何冊も読んでおり、「これからは遊びが仕事になる」という言葉を何回も浴びてきました。この本では、グーグルの共同創業者ラリー・ペイジの言葉も紹介されており、納得感が増しました。
「もう充分豊かな時代になったから必死に働く必要はない」
「働かなくても富はあり、幸せに生きることができる」
といった主旨の言葉が紹介されていて、衝撃を受けました。世界中の誰も考えていないような発想だと思います。
しかし堀江さんも同じ考えで、「働かないとお金が得られない。幸せになれない」というのは幻想であり、人間が働かなくてもいい時代も本当に来るのではないかと思わせてくれました。
バブルが一旦弾けたこの段階で、影響力のある堀江さんが仮想通貨に関する書籍を出してくれたことの意義を多くの日本人が感じ取れたらいいなと思いました。
著書では人口ボーナスにも触れており、別の記事を作成しました。