30歳からブロックチェーンを勉強するブログ

IT素人がブロックチェーンを学ぶ為のアウトプットブログです。関連本のまとめをしたり、技術を初歩から勉強していきます。

『AIで仕事がなくなる論のウソ』読書まとめ

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トムタです。

 

『AIで仕事がなくなる論のウソ』という本を読みました。

著者は雇用ジャーナリストの海老原嗣生さんです。「エンゼルバンクドラゴン桜外伝‐」の主人公、海老原康生のモデルになった方です。

 

 

よく「今後15年で今ある仕事の半分が消滅する」、「人類の仕事の大半がAIや機械に置き換えられる」という話題がでます。実際にオクスフォード大学野村総合研究所がレポートを出しています。

 

本に書かれた内容で、これに関連した部分をまとめます。

 

 

・AI専門家は他の職業の細部まで理解していない

AIやロボットに関する知識は豊富でも、他の職業や仕事に関しては素人です。

「細分化された仕事」と「職業」はイコールではないということです。

例えば「事務」という職業をとってみても、数値入力という仕事は自動化が可能ですが、クレーム対応や後輩指導という機械化が難しそうな仕事もあります。他にも細かい仕事もたくさんおこなっているはずです。

AI専門家は「事務」という職業の仕事を全て理解しているわけではなく、粗い研究ということでした。

 

 

・技術的に代替可能性があっても、コストまでは計算していない

レポートで出されているのは「代替可能性」であって、技術的に置き換えが可能であるかという視点だけです。なので、機械やAIの導入コストやランニングコストと比較して、人件費の方が安かったら当然置き換えは起きません。

 

 

・日本はAI以前にITの導入が進んでいない

アメリカと比較すると、日本はITの導入が進んでいないため、AIだと騒ぐ前にまずIT導入を進めた方が良いということです。日本のIT化はまだまだ余地があり、生産性を高めるチャンスでもあります。デービット・アトキンソンさんの「新・生産性立国論」にも同じことが書いてあったと思います。

 

 

・AIだけでなくロボティクスも大事!日本はロボティクス先進国

マスコミが「AI」というワードだけ煽ったせいか、「なんとなく怖い」というイメージが先行しており、「機械」や「ロボット」と同義語で使われているという印象もあります。

そもそも「AI」の定義ははっきりしていませんが、AIは脳の代替であり、ロボットが身体の代替くらいは使い分けていくべきだと思います。

日本のAI研究はアメリカや中国に比べて大きく遅れをとっていますが、ロボティクス(ロボット工学)では先進国であるようです。

 

 

・一気に変わるのはAIが特化型から汎用型に移行した段階から

 この本の時間軸はあくまで15年後までです。つまり2033年頃までの話をしています。

現在「特化型AI」(囲碁の特化したAIや自動運転に特化したAIなど)の発展が目覚ましい状況です。特化型のAIで段階では仕事の消滅スピードはそこまで速くないようです。

しかし、将来イノベーションが起こり、「汎用型AI」(万能型)が出てくると状況は一変するようです。汎用型のAIが出てくるのは2030年代ではないかと予測されています。

 

 

以上です。

 

私も最近ITに興味を持ち始めたばかりなので知識はまだ乏しいですが、AIについても技術的に詳しくなりたいと思っています。

ディープラーニングの技術的な仕組みを理解できる人間になるため、日々勉強していきます。